住み替えるとしたらどういうところが良いのか


 高齢者の住み替え先の選択肢として高齢者向け施設や住宅があります。高齢者向けの施設や住宅とは、高齢者を対象とし、高齢者の身体特性や生活特性に即したハードとソフトが同時に提供される居住の場です。概ね、次の3つの条件を備えています。
①1か所に高齢者が複数集まって居住している
②建物は、高齢者の身体機能や生活特性に配慮した構造・設備・仕様となっている
③居住する高齢者のニーズに合わせた日常生活支援(食事の提供、家事)や介護、健康管理などの何らかのサービスが住宅・施設の職員などのよって提供される、もしくは供給の体制が整っている
  社団法人不動産協会 高齢時代の住宅のあり方に関する研究報告書 7ページ)
 高齢者向け施設と住宅には違いがあります。
高齢者向け施設 : 生活支援・介護等のサービスは内部提供
高齢者向け住宅 : 生活支援・介護等のサービスは自己調達
住宅は施設に比べて自由ですが、その分自己責任が大きくなります。

 高齢者向けの施設や住宅は介護保険と深く関係しています。介護保険では介護の必要度に応じて様々なサービスが受けられます。自宅でも受けられますし、高齢者向け施設に入所したり高齢者向け住宅に入居した場合も介護保険のサービスが受けられます。詳しくは、たとえば厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」にアクセスしてください。

 主な高齢者向け施設や住宅   要介護の場合のサービスの例 
 施設        養護老人ホーム   施設サービス 
(施設に入って介護サービスを受ける)  
 
  介護療養型医療施設
 養護老人ホーム  居宅サービス
( 特定施設入居者生活介護など)  
 ケアハウス
 有料老人ホーム
 養護老人ホーム  地域密着型サービス
(認知症対応型共同生活介護)
 住宅   サービス付き高齢者向け住宅  居宅サービス 
 
特定施設 : 養護老人ホーム、ケアハウス、指定を受けた有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(都道府県知事に届け出たもの)など

 施設については定員の多い順番に、特別養護老人ホーム(約42万人)、介護老人保健施設(約32万人)、有料老人ホーム(21万人)、認知症高齢者グループホーム(約14万人)と続きます。一方、高齢者向け住宅は約9万戸となっており、施設に比べて数が少ないという現状です。
(厚生労働省社会保障審議会介護給付費分科会 第76回資料


 実際に住み替えをお考えの方は事前によく調べることが大切です。
高齢者向け住まいを選ぶ前に 消費者ガイドブック
」、
高齢者向け住宅の選び方(東京都)
公益全国社団法人 全国有料老人ホーム協会の「ホーム探しから入居まで
高齢者住宅財団」の「高齢期の安心居住について
社団法人不動産協会 高齢時代の住宅のあり方に関する研究報告書
なども参考になります。




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