老後と住まい

脳血管障害(脳卒中)


回復後の移動の状態

残念ながら脳血管障害を患った場合、脳のどこに障害を負ったのか、合併症があったのかなど、それぞれの事情により回復後の様子が異なります。
リフォームなどは移動の状態を見極めて検討することが必要です。その際「移動レベル」という目安が参考になります。
レベル   状態
 屋外歩行レベル  杖や下肢装具などの使用を含めて一人で屋外歩行が可能
 屋内歩行レベル  屋内は杖歩行、伝い歩き、補助歩行などによって歩いて移動できるが、買い物や通所・通院など少し遠出をする際には車いすを必要とする
 車いすレベル  屋内の移動にも車いすを利用せざるを得ない
 寝たきりレベル  日常生活のほとんどを介助により行われる

生活をする上での配慮や工夫


レベル  配慮や工夫
 屋外歩行レベル ☆下肢の麻痺がある場合、程度によるが、動作は腰を掛けて行うほうが安全
☆立ち上がり動作は、手すりの設置や安定した家具の設置により容易になる場合が多い
☆一般的には様式の生活様式のほうが生活しやすい人が多いが、下肢の麻痺レベルによっては畳の生活も可能
☆住まいの整備としては手すりの設置や式台の設置など
 屋内歩行レベル ☆できるだけ一階で生活
☆テーブル、いす、ベッドを利用する様式への変更
☆階段、玄関の上がり框(がまち)、縁側での上がり下りに手すりやつかまるところを設置
 車いすレベル ☆車いすをコンパクトにする 
☆介護用ベッドやリフトを導入
☆玄関などの上がり框(がまち)の段差解消に簡易スロープを設置
 寝たきりレベル ☆電動の介護ベッドの導入
☆車いすやおむつ交換の際のリフトの利用。ただし、高齢の介助者にはリフトの使用が困難なので要注意
☆通所介護や緊急入院時に備えて、ストレッチャーで玄関を出入りすることができるようにスロープや段差解消機を設置


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