サービス付き高齢者向け住宅の歴史(「住み替え」>「サービス付き高齢者向け住宅」のページ参照) |
サービス付き高齢者向け住宅(以下「サ高住」)は、基準を満たす設備やサービスを提供する住宅を都道府県知事に登録できるという「登録制度」です。登録するメリットは、国から支援を受けられることです。受けられる支援は、国による建設・改修費等の補助、税制優遇、住宅金融支援機構による融資などです。 サ高住の制度は新しく、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(2001年施行、以下「高齢者住まい法」)の2011年の改正により創設されました。改正以前は、高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)の登録制度(参考1)がありましたが、2011年の改正で廃止となりました。ただし、地方公共団体による高優賃の制度は残っています サ高住の制度が創設されたのは、高円賃などの高齢者向け賃貸住宅に加え有料老人ホームがあり、高齢者向けの住まいの制度が複雑だったことなどが挙げられています(改正理由の詳細は2011年の改正資料の3枚目の課題の記述参照)。しかし、改正後もサ高住と有料老人ホームが併存していて複雑さが完全に解消されたわけではありません。 ところで、「複雑」というのは問題かもしれませんが、この漫筆の記事№5でも書いたように老後は一人ひとり千差万別で、老後の住まい方は実に多様性に富んでいます。高齢者向け住まいも一人ひとりの健康の状態、介護の状態、家族の状態、資金の状態などに応じて選択できることが理想ではないでしょうか。複雑だから単純化するのではなく、複雑だから分かり易い方法を考えるほうがよいと思うのは当HPの管理者だけでしょうか。単純化は分かり易い方法の一つでしかないのですから。 (参考1)高円賃・高専賃・高優賃
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